愛が化す時

「寂しい」と相手に訴える前に、この映画を見てください。

恋愛映画は数あれど、心が揺さぶられたり、胸が詰まる思いをした作品ほど印象深く忘れがたいものです。 私がこれから紹介するのは、何か自分の足りない部分を埋めるために恋愛を求めた主人公の「むなしい」という感情が巧みに描かれた作品です。(ネタバレなし)

テイク・ディス・ワルツ

あらすじ マーゴはフリーライターの仕事をしています。仕事の関係で、雑誌の取材で史跡(カナダ国定史跡:ノバスコシアのルイスバーグ要塞)を訪れたマーゴは、見物客のダニエル(ルー・カービー)という青年と知り合いになります。帰りの飛行機でもダニエルと隣り合わせの席ということもあって、なんとなくマーゴとダニエルは仲良くなります。なんとなく、お互い相手が気になりだします。そしてタクシーまで家に帰ろうということになったら、ダニエルとマーゴの家が筋向かいということでさらに驚きです。タクシーから降りる時、マーゴはダニエルから聞かれてもいないのに「私、夫がいるの」とダニエルに告げるのでした。


『テイク・ディス・ワルツ』予告編 - YouTube

  マーゴ役のミシェル・ウィリアムズ がとにかく素敵! 可愛い!揺らいでいる感情を醸し出したらピカイチです。こちらまで悲しくなってくる!(「ブルーバレンタイン」の作品でもいい表情してた)そして、ファッションセンスやインテリアの良さと、控えめだけれど響く音楽、最高!

「人生なんてどこか物足りなくて当然なのよ。それに抵抗するなんて馬鹿みたい。」

私から見たらルーは素敵な旦那さんで二人は理想の夫婦なのですが・・・。

わがままで、身勝手な女性は嫌われるかもしれないが、それでも映画においてこれからも自己チューキャラは必須の存在のようです。

因みに、初めから終わりまで虚無感が漂います。スカッとする作品ではありませんので覚悟してください。

※「愛が化す」(あいがかす)という言葉はありません。愛が変化するという意味です、念のため。